Healthy Car

旭化成のHealthy Carポートフォリオは、
革新的なポリマー、テキスタイル、
そしてエレクトロニクス製品を通じ、
車に乗る人々にとっての
”安全・安心”の向上に今後も貢献します。

Background

さらなる”安全”な車内空間を目指して
今、Healthy Carが
求められています

(1)パンデミック時の輸送:どのような安全対策が消費者にとって最も重要であるか。
McKinsey and Company、2020年8月

(2)ノーモビリティから将来のモビリティへ:COVID-19が変化を加速した場所。
McKinsey and Company、2020年12月

2020年初頭にCOVID‐19が世界的に猛威を振るい、自動車業界は深刻な影響を受けました。新車の生産は停止し、サプライヤー各社の工場の操業停止も続き、在宅勤務がニューノーマルとして定着しつつあります。UberやLyftのようなライドシェア企業は、人々の輸送から、荷物や食料品の配送へと、ビジネスモデルの転換を行う場面もありました。自動車会社やその販売会社は、車両の点検に入る前や返却されるときには、確実に消毒するためのクリーニング手順を策定することが求められるようになりました。

このパンデミックは、シェアリングサービスを敬遠する消費者を増やし、新車や中古車の需要が増加するという大きな変化をもたらしました。2020年8月のMcKinsey調査(1)では、公共交通機関とシェアードモビリティが、最も”安全性”の低い交通手段と見られています。一方、自家用車は車両に乗る人を自分で管理でき、車内の清潔さも確保できるので、最も”安全”な選択肢とされています。

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現在も続く世界的なパンデミックは、依然として人々をシェアードモビリティから遠ざけ続け、業界に影響を与えています。2020年12月のMcKinsey調査(2)では、「感染リスク」が、旅行と出張の両方の交通手段の選択において影響を及ぼす最大の関心事であるとしています。

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(1)パンデミック時の輸送:どのような安全対策が消費者にとって最も重要であるか。McKinsey and Company、2020年8月

(2)ノーモビリティから将来のモビリティへ:COVID-19が変化を加速した場所。McKinsey and Company、2020年12月

Survey Data

車内空間に関する消費者調査

2020年12月に旭化成は、車内空間に関して消費者が認識している課題と有益な機能を把握するために、グローバル調査(調査対象:日本、ドイツ、アメリカ、中国、各500人)を実施しました。主な調査結果の一つとして、消費者が車に触れる表面部分だけではなく、車室内の空気を清潔にして消毒することにも非常に関心があることが分かりました。この傾向はシェアードモビリティになっていくにつれてより強くなり、昨今のパンデミックが収束した後も自家用車も含めて影響があると見ています。

消費者調査結果をダウンロード

調査結果の資料は全て英語です、予めご了承ください。

01車の使用/
所有について

Car usage/ownership

大半のドライバーは、自家用車を所有。
中国は、カーシェアリング、レンタル、配車サービスの利用者が多い。

衛生的な機能の利点 衛生的な機能の利点

02表面保護パッケージ

Surface Protect package

全ての国において、Surface Protectについては
Cabin Protectよりも強い関心が見られる(中国ではほぼ同数)

Surface Protectへの関心

Surface Protect=抗ウイルス/抗菌加工したインテリア素材。染みや汚れがつきにくく、劣化防止、引っかき傷がつきにくい。

表面保護パッケージ 表面保護パッケージ

03車内保護パッケージ

Cabin Protect package

アメリカと中国の回答者はCabin Protectに最も興味を持っている。
一方、ドイツと日本では約半数に留まる。

Cabin Protectへの関心

Cabin Protect=車内の微生物や病原菌を除去する自動換気システム。CO2レベルをモニターして眠気を緩和し、自動車に置いてきた子供/ペットの存在を積極的に感知する。

車内保護パッケージ 車内保護パッケージ

Concept

「旭化成は、ポリマー、テキスタイル、
電子機器のイノベーションを通じて
これらの課題に取り組み、
現在と将来の"安全性"の向上を目指します。」

モビリティに関して、「安全」は衝突時に乗員を安全に守ることを意味します。ライドシェアや自動運転の時代に入るにつれて、このような事故数は減少するとされていますが、他のさまざまなリスクが乗車中には存在します。
旭化成では、汚染、ウィルスなどの病原体の「見えない敵」から、乗車する人々を”安全”に保ちたいと考えています。当社は車室内全域を対象に、ダッシュボード、ドアトリム、ヘッドライナー、シート、換気システムなどにおいて、人々のいのちと暮らしに貢献するソリューションを提供します。

車の中に潜むリスク:

空気感染は、たとえ物理的な接触がなくても、病原体を人から人へと広げる最も簡単な方法です。このタイプの感染は、空気中の粒子の密度が高く、換気が不十分な密閉空間で最も問題となります。
車室内での典型的な空気の流れは、前方から後方へのものです。前席の乗客や運転手は、後部座席の乗客に簡単に空気感染をさせることができます。車室内のろ過装置は車内の病原体の数を減らすことができるが、空気の流れは変わりません。窓を開けることは一つ選択肢ですが、悪天候時や高速道路を走行している間はこれを行うことはできません。
車の内装表面部分を触って発生する接触感染は、物などを通して感染が起きるため、空気感染よりもあまり一般的ではないとされています。但し、アハンドル、シートベルト、タッチスクリーンなどの触ることの多い箇所が車には多数存在し、そこでは接触感染が発生する可能性が高いことが想定できます。
表面部材は、病原体の数量と寿命に影響を与えます。特に、軟らかい表面と多孔質表面は、より多くの呼吸粒子を吸収し、硬い表面部材よりも長く粒子を保持します。今日の車両は、快適さと乗車体験の向上のため、ダッシュボード、コンソール、ヘッドライナー、カーシートなどは柔らかい表面となるように設計をされています。

Products

Surface Protection

過去には、新車の「匂い」は好まれていました。一方、近年ではこの「匂い」はプラスチック、繊維、その他材料等の製造時に使用される揮発性有機化合物(VOC)のガス放出が原因であることがわかっています。VOCに長時間さらされることは人体にとって有害であると知られるようになったため、自動車会社はサプライヤーへ対してもVOC削減とさらなる”安全性”の向上につながる製品の供給を依頼しています。旭化成のポリマー、テキスタイルやその他の製品を使用することで、現在の自動車に求められる製品基準と市場のニーズの双方を満たすことができます。

「昨日まで世界になかったものを」を掲げる当社は、市場の新しいニーズへの対応とさらなる車室内における"安全性"の向上を目指して、抗菌性を付与した”クリーングレード”の製品開発を行っています(新しいグレードの製品は有効性と材料へ与える影響を確認するため現在試験中です)。

Thermylene® SoForm™

Thermylene®の製品の一種であるSoForm™は、優れた対擦傷性と肌触りと、競合他社より高い耐久性を備えています。また、低光沢、VOC(揮発性有機化合物)の低排出、耐薬品性、高強度などの特徴も有します。SoForm™は、塗装、オーバーモールド、または発泡する必要がないため、製造業者にコスト削減と環境に優しいオプションを提供できます。

  • ドアパネル
  • マップポケット
  • インテリア
    ミラーハウジング
  • インストルメント
    パネル
  • グローブボックス
  • シート
  • コンソールエリア

Thermylene® Element™

Element™は、疎水性があり、水や寒冷地での氷の付着をはじくように設計された製品です。コーヒーや日焼け止めなどもはじくため、汚れが付きにくいので耐用年数を延ばすことにもつながります。条件に合わせた、機械特性、耐候性、耐擦傷性の設計が可能です。

  • ワイパーアーム
  • センサー
  • カメラハウジング

TENAC Z-Series

TENAC™は旭化成のポリアセタール(POM)製品グループのブランド名です。 優れた機械特性、寸法安定性、耐薬品性、成型性とVOC排出が極めて少ないことを特長としています。 車内部品におけるプラスチックの使用が増えるにつれ、VOCの削減が車内の空気の質を改善するための重要な要素になりつつあります。 TENAC™ Z-Seriesを使うことにより、乗車する人々の”安全性”と快適性に貢献できます。

  • ドアハンドル
  • シートアジャスター
  • カーテンエアバッグ
    クリップ
  • シートベルト
  • インフォテインメント
    フレーム

NEXXEssentials™
by Sage Automotive

NEXXEssentials™は、イノベーティブで”安全”かつ機能的なテクノロジーを活用した先進的なインテリア製品で、乗車体験を向上できます。この製品は、”安全性”、機能性、快適性を維持しつつ、車に合わせたカスタマイズをすることができるため、より良い車内環境を実現できます。
そして、耐久性と快適性を犠牲にすることなく、乗車する人を守るための機能の選択肢を提供できます。

  • シート
  • ヘッドライナー
  • ドアトリム

今後の考え方

シェアードモビリティのニーズが高まる中、私たちはこの分野をサポートする製品を開発しています。以下の取り組みは、旭化成の多様な事業部門の強みと他社とのパートナーシップを組み合わせて、お客様に価値とイノベーションを提供します。

Voice Health Monitoring Concept

シェアードモビリティが普及する未来に向けて、乗客の健康モニタリングシステムをクラウド上で開発しています。このシステムは、Mobility as a Serviceプロバイダーとフリート車両を対象としており、乗員の咳とくしゃみを検知し、このデータを配車センターに提供します。このデータからオペレーターは、次回運用時に必要なクリーニングのレベルを決定できます。

Celgard RespiShield™ for Interior Fabrics

RespiShield™の技術を自動車のインテリア/テキスタイルへ活用すると、微生物をブロックする微孔な膜により、通気性や防水性を提供できます。ウイルス、血液、バクテリアがテキスタイルの下へ侵入するのを防ぐことで、車内パーツを徹底的に洗浄したり交換したりする必要がなくなります。これは、MaaSやシェアードモビリティプロバイダーが利用と利用の間に必要な消毒時間を短縮でき、稼働時間を増やすことに貢献します。

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