EV向けバッテリーの
熱マネジメント・
安全性向上への提案
EV向けバッテリーの課題を
解決する2つのソリューションを
ご紹介します
難燃・断熱・衝撃吸収でバッテリーを高機能化
課題
- 衝撃を吸収したい
- 放熱ロスを減らしたい
提案
- セルホルダーに使用すると、衝撃吸収特性により熱暴走時に燃え広がりにくくなります。
- 冷却板アンダースペーサーとして使用すると、断熱性によりバッテリーの放熱を防止します。
製品特徴
優れた断熱性と難燃性(UL-94 V-0)
変性PPE発泡ビーズ
サンフォース®
エンジニアリングプラスチックm-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)をベースとした発泡ビーズであり、2つのグレードがあります。
サンフォースBEは、UL94 V-0規格に認定された自己消火性難燃製品です。サンフォースBHは高耐熱グレードで、内装材の燃焼性に関するFMVSS-302仕様にも適合しています。
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難燃性
サンフォース®はULのプラスチック・部材向け難燃規格「UL-94」にて、非常に高いレベルの難燃性である「V-0」の認定を受けています。発泡ビーズとしてV-0を取得した材料はサンフォース®が世界初です。
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断熱性
サンフォースは発泡させている分、樹脂の使用量が少ないため樹脂部を伝わる「伝導」が小さく、素材内部に独立型の気泡が空気をホールドしているため気体の流れによる「対流」を防ぎ、その気泡径が非常に小さいため多くの泡膜が内部に存在する事で「輻射」も少なく、これら3要素全てを抑える事で高い断熱性を持たせることが出来ています。
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薄肉成形・衝撃吸収
サンフォース®は、従来の発泡体では困難であった薄肉成形が可能であり衝撃吸収性も有するため、製品や部品の省スペース化や軽量化に貢献できます。発泡体でありながらも、細いリブを立てた部品や、薄い形状を持った部品にも使用できる材料です。加工時の寸法変化も非常に小さく、一般的な射出成形品に近いレベルでの成形加工が可能なため、寸法精度を求められる構造体やシャーシにも安心して使用いただけます。
活用方法
車載リチウムイオン電池の周辺パーツ
サンフォース®は難燃V-0・軽量性・緩衝性能等を活かし、リチウムイオン電池周辺部品の高機能化に活用されています。
バッテリーが低温になると、その出力が大きく低下する事が知られています。 電気自動車や高出力のハイブリッド車では、セルの温度低下を防止するために、ヒーター等で加熱して適温に維持する工夫をされている車両もあります。サンフォース®でバッテリーを断熱することにより停止時のバッテリーの放熱を防止し、数時間の停車ではヒーターで加熱することなく、バッテリーの高出力を引き出すことが可能です。 ヒーター使用時もサンフォース®の断熱効果により外部への放熱ロスを極小化する事が可能です。
また、運転中に、セルを冷却するための電力を節約できます。サンフォース®で筐体を通じた外部からの熱影響を減らすことで、熱交換効率を上げバッテリーの性能を最大限に活かします。
お客様からの声
大手OEM各社より
難燃性に優れる独自の発泡体で、リチウムイオンバッテリー周辺部品への適応により、軽量化と安全性を両立させるポテンシャルあり
熱暴走による延焼を遅延させ乗員の安全を確保
課題
- 万が一の熱暴走に備えたい
- 熱暴走対策で重量を増やしたくない
提案
- 電池の熱暴走対策として用いることで燃え広がりにくくなります。
- 軽くて柔軟性のある不織布のため、車両の軽量化に貢献できます。
製品特徴
難燃性UL94規格で最高レベルの5VA取得
不織布
ラスタン
難燃性UL94規格で最高レベルの5VAを取得しており、LiBの熱暴走が万が一発生しても延焼を遅延させ、車両火災から避難する時間を確保することが可能です。
ソフトな生地で優れた加工性をもつため、防災・安全・産業資材などのニーズに最適な素材として高い評価を得ています。
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最高レベルの難燃性
LOI値(限界酸素指数)26.5以上が自己消火性があると言われ、それを超えるものが難燃繊維と呼ばれます。ラスタンはそれをはるかに凌駕する高いLOI値を有し空気中では決して燃えない不燃性の布帛です。
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耐熱性
空気中で接炎しても、燃えないと同時に溶融・収縮することなく、原形を保持する高い耐熱性を有しています。鉄道車両に使用される材料の不燃性能を評価する鉄道車両用材料燃焼試験では「不燃性」を取得しています。
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加工性
ガラス繊維、アラミド繊維など従来からある無機繊維は風合いにおいて硬いものですが、ラスタンは優れた耐炎性を持ちながらウールのような非常にソフトでしなやかなタッチ、風合いを有しています。また、炭素繊維、無機繊維に比べ非常に軽量です。
活用方法
リチウムイオン電池(LiB)周りの
耐炎材
欧州を中心に温室効果ガス排出増加による環境負荷への関心は年々高まっており、ガソリン車から電気自動車へシフトが加速しています。一方で電気自動車バッテリーの発火事故が問題になっており各社対策を模索している状況です。ラスタンをLiB周りに活用することでLiB熱暴走による延焼を遅延させ、車両火災から避難する時間を確保し、人命を守ることに貢献します。
お客様からの声
大手OEM各社より
ラスタンは非常に耐火性が高いことに加えて、通常繊維と同じように柔軟で加工しやすいため、様々な部位に使えそう
インタビュー記事
EV向けバッテリーの熱マネジメント・安心性向上ソリューションに関する記事をご紹介します
SPECIAL INTERVIEW
世界的なEV普及時代に、重要性を増す“熱マネジメント”
EVシフトが加速する今、ヨーロッパや中国など普及の進む地域から見えてきた課題があります。その一つが、熱マネジメントの重要性です。旭化成には様々な高機能材料がありますが、中でも耐炎化繊維の「ラスタン®」と難燃の発泡ビーズ「サンフォース®」は、EVソリューションとして国内外から非常に期待が集まっています。
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