vol.01 特集テーマ 快適な車内空間

車内は素晴らしいホームオフィスだった!
〜自分のクルマをオフィスにした、あるワーキングマザーの話〜

新型コロナウイルスによるステイホームの生活ルーティーンが始まって2~3週間経ったころ、家族で飼っている「タンク」という名前のカメが、妙なことをし始めました。あらゆる雑音から逃れようと、テラリウムの中に自分の身を隠そうとしているのです。

それはどんな雑音なのでしょうか?

4人の人間が、ひっきりなしに家で何かをやっているのです。2人の大人は仕事やビデオ通話、2人の子どものうち1人は「フォートナイト」というゲームで友だちとのオンラインプレイに熱狂し、もう1人はZoomでの会話に興じています。

ある日、私たちはタンクを外の飼育スペースに移したのですが、タンクは逃げ出してしまい、その後だれもその姿を見ていません。

「ZEN(禅)の心境をもたらしてくれる私だけのスペース」

ワーキングマザーである私には、タンクが自分だけの時間とスペースを必要としていたことがわかります。幸い、私にはZEN(禅)の心境をもたらしてくれるスペースが見つかりました。それは、自分のクルマです。自動車会社に勤めている私がこう言うと、この解決策が我田引水に聞こえるかもしれませんが…。

多くの働く親と同様、私の1日はかなりの部分が、同僚とのミーティングでの会話に費やされます。1日に10件のZoom会議があることも珍しくないうえ、いつものメール処理もあり、さらにエンジニアとしての仕事には言うまでもなく完全な集中が必要です。

家にはホームオフィスもあるのですが、それは1人用です。夫は腰痛持ちなので、電動のスタンディングデスクが置かれたそのスペースは、彼にとって理想的なのです。寝室のウォークインクローゼットに作った、こぢんまりとした仮設オフィスは、なかなか悪くないうえに窓まで付いています。しかし、在宅勤務の期間中、私はある1つの行為がひどく恋しくなっていることに気づきました。それは、通勤でした。

自分のクルマで過ごす、通勤の45分間。私はその時間を楽しんでいました。すべて自分のための時間だったのです。快適なシート。好きな音楽。「パンデミック以前はそれが私のZEN(禅)だったのだから、以後もそこを私のZENスペースにできるのではないか?」そう思ったのです。

クルマを家からの避難場所に使うのは、理にかなっていることがわかりました。自分の日産マキシマの運転席に腰を下ろすと、気持ちを完全にリセットできました。通話中以外は、自分の好きな音楽をかけられます。車内のBluetoothはどのスピーカーにもつながっているので、まるでサラウンドサウンドのように感じられます。また、車載のマイクはノイズ対策が大変しっかりしていました。路面や風によるノイズをカットできるように設計されているので、自宅の敷地内に停車しているときには、特にくっきりとしたクリアな音質なのです。

クルマをオフィスに変えるのはそれほど難しくありませんでした。運転席のシートをできる限り後ろにスライドさせて、両足を伸ばせる空間をつくり、ノートPCがハンドルにぶつからないようにしただけです。旅行用のネックピローを「デスク」として使ってノートPCを安定させ、足が熱くならないようにもしました。無線マウスは運転席と助手席の間にあるセンターコンソールの上で不自由なく使えました。もちろんトラックパッドを使って済ませるという人もいるでしょう。何より家のWi-Fiが庭まで支障なく届いていたので、ネット接続の維持も問題になりませんでした。

自分自身に何が必要なのかを理解する

天気が良い日は、クルマの窓を開けて新鮮な空気と太陽を楽しむことさえできました。1日のすべての時間を車内で費やすわけにはいかなかったのですが、子どもたちの勉強時間やオンラインゲームに夢中になっている午後の時間を縫って、1時間ほど車内で過ごすことは、十分な気分転換になりました。当然かもしれませんが、子どもたちがオンライン通話やネット対戦に夢中になっている時間は、外のクルマまでやってきて窓をノックすることもありませんでした(!)。

つい先日、変則勤務で職場に復帰しました。つまり通勤時間が戻ってきたのです。しかし私は、自分の日産マキシマが必要に応じて素晴らしいホームオフィスになることを知りました。在宅勤務の何日かは、そこが新しい日常の一部になっていくことでしょう。

今回のステイホーム期間は、私自身に、そして家族全員に、多くのことを教えてくれました。ただ1日をやり過ごすのではなく、メンタル面での健康を維持するためには、自分自身に何が必要なのかを理解する必要があることを学びました。子どもたちにとって、それはインターネットでソーシャルなつながりを維持することでした。私にとっては、自分だけのスペースを見つけることでした。たとえそれが自宅の敷地内の路上であっても…。

●執筆:Heather Konet

日産のヒューマンファクター&エルゴノミクス部門のエンジニアとして、コネクテッドサービスに従事。著書にSTEM教育へ焦点を当てた児童書シリーズと『Diary of Tank the Tortoise(カメのタンクの日記)』がある。夫と2人の子ども(そして願わくは戻ってきたカメ)と共にミシガン州在住。

この記事はWorking MotherのHeather Konetが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします。

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